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記載日:2023/6/30
担保権の順位の変更登記について考えてみたいと思ます。これは担保物件間での順位変更を行う為の登記となり、用益物権は順位変更登記の対象ではないのでご注意ください。では次の登記を例に考えてみましょう。
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甲1 所有者A
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乙1 抵当権者D 債権額3000万
乙2 抵当権者E 債権額4000万
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基本的に登記は、そのなされた順番により強弱が変わってきます。例えばDとEでは抵当権者Dが優先されます。これはどうゆう事かというと、万一この不動産が換価された場合、Dの債権額3000万円の回収が最優先されます。その後、余りがあればEが配当を受けることが出来るという意味です。
さて、このDとEの順位をDとEの合意で入れ替えることが出来ます。順位を入れ替えるとEの債権4000万円の回収が最優先され、DはEが配当を受けた後、残りがあれば配当を受けることが出来るという事になります。
そしてこの順位変更は、契約後に登記を行う事で効力を発する事になります。これは登記をすることが効力発生要件となっていると表現できます。順位変更の仮登記は認められていません。(この点、純粋共同根抵当権設定登記と共通しています。)
具体的には以下の登記を申請します。ちなみにこの順位変更には所有者Aの承諾等は不要です。
登記の目的 1番2番順位変更
原因 令和5年1月4日 合意
申請人 D、E