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記載日:2023/6/7
所有権移転と所有権保存。不動産登記上の表現で明確に使い分けられています。
似ているようで、比較してみると随分違う事がお分かり頂けるかと思います。
・所有権移転
現在の所有者から新しい所有者へ所有権が移転する場合に用いられる表現です。
原則登記に係る登録免許税は評価額に対して20/1000を乗じた額となります。
登記申請は登記権利者と登記義務者による共同申請となります。
・所有権保存
新築建物などで新しく権利の部に所有者として登記される【初代所有者】を登記する場合に用いる表現です。
原則登記に係る登録免許税は評価額に対して4/1000を乗じた額となります。
登記申請は登記義務者が存在しないため、新所有者による単独申請となります。
必要書類も住民票のみとかなりシンプルな登記申請です。
ちなみに・・・・表題部といわれる部分(面積・用途・地番・家屋番号が記載されている登記簿の最上部のブロック)に所有者と
記載されている部分は世間一般にいう【所有者】とは意味合いが異なり、【表題部所有者】と区別して呼ばれます。
表題部所有者は登記に認められる諸々の効力の恩恵を受けることはできません。
・具体的
新築の戸建てを購入した場合を考えてみましょう。新築戸建てを購入する場合、土地が借地権で無ければ【土地】【家屋】を取得することに成ります。
土地:所有権移転(従来の所有者がいる)
家屋:所有権保存(新築の場合には現在の所有者がいない)
単に新築マイホームを取得したと考えていても、前述の通りその扱いが大きく異なります。奥が深い・・