記載日：2023/03/21

設定者は登録免許税を節約できるメリット。金融機関の対応は？仮登記で了承する代わりに何かあったら速やかに本登記できるように諸々書類の提出を予め求めます。ただし根本的には金融機関と設定者の良好な信頼関係が根本的に必要なことは容易に想像できるでしょう。

少し詳細の話になりますが、純粋共同根抵当権を契約しているケースはそのまま、仮登記をすることはできません。純粋共同根抵当権は登記をする事が効力発生要件である為、仮登記でもって効力を発生させることは妥当ではないと考えられています。

この場合・・・・次のような手順を踏んで、万一の場合に本登記につなげます。

①累積根抵当権で各不動産に仮登記→②万一問題があったら純粋共同根抵当権で本登記

受験の時に覚えた知識が登場して、実務運用を感じたことをよく覚えています。

（参考）

※純粋共同根抵当権：根抵当権が実行された場合土地ごとに負担割付がある。登記された極度額分まで担保される。

累積根抵当権：根抵当権が実行された場合土地ごとに負担割付がない。複数土地を累積根抵当権の目的とした場合その極度額の合計金額までが担保の最大値となる。